昨日は緊急参戦「おじやとユッケ(ウソ)」、おそらく史上最少人数だったかと思うけど、
個人的には妙に面白かった。
夫婦唯一の共作「銃と魔法」なんてのは今後いつやるか知らんし、
「わるくない」のYUCAヴァージョンなんぞ一生聴けないかも!?なんて、
ちょっとした聴衆気分でした。
ギター弾きとしてのライブっていうのも新鮮で、
まぁ弾き語りしてるときと何ら変わらないギターワークで、
技術的にはかなり低レベルなんだけど、
ライブ時のギターリストの気持ち、思考、みたいなものが何となくわかった気がした。
さて、俺はギタリストなんてとても名乗れたもんじゃないし、名乗ろうとも思わないし、
そもそもヴォーカリストとも思ってない(「バンドヴォーカリスト」っていうのならしっくりくる)んだが・・・
この度、大好きなブルースギタリストの塩次伸二氏が亡くなった。
日本で一番好きなバンド、ウエストロードブルースバンドの二枚ギタリストのうちの一人
(もう一人は山岸潤史氏)で、通称「シンちゃん」。
自分にとってはあまりに神聖な(!?)バンドで、VOは仏(ホトケ)さんだし(笑)、
高円寺のジロキチをはじめ、小さいライブハウスでのGIGを何度も見てきた。
終演後も店内でメンバーは飲んでたりして、話しかけるチャンスなんて死ぬほどあるんだけど、いかんせん俺には神聖なもんで、メンバーに語りかけるなんてこと出来なかった。
でもシンちゃんはちょっと違ったというか、
なんだか気軽に話しかけてもぶっ飛ばされない感じ(笑)があって、
一度随分とゆっくりお話をさせてもらったことがある。
当時のバンド(JIVE JUNK)のギタリスト本多と二人で、歌舞伎町にあったカーニバルっていうハコで終演後シンちゃんにギターのことをいろいろ訊いたりした。
「ウエスモンゴメリーがあのオクターブ奏法(かつ妙に耳に優しいハイをカットしたっていうかモコモコした感じつうの?)は、金が無くて狭い部屋にしか住めなくて、当時赤ちゃんがいて、寝てる子を起こさないように、でも音は厚くしたい、みたいな状況下で苦肉の策として生まれたもので・・・」みたいなことも教わったりしたのがついこの間のようだけど、もう17、8年はたってんだよなぁ。
日本のブルースギタリストの中で、例えば近藤房之助さんのギターを聞くと俺はギターを弾きたくなるんだけど(もちろん、「俺でも出来るぜ」なんていうことでは死んでもなくて、メチャクチャ上手くて、かっこよくて、いわゆる自分もチョット悦に浸りナリキリ君になりたい、みたいなことね)、
シンちゃんのギターを聞くと、ギターをやめたくなる。
思い切った例えをすると、クラプトン見た後はギター弾きたくなるけど、
ジェフベック見た後はギターやめたくなる、みたいなもんかな、俺にとってはね。
もう5人フルメンバーのウエストロードは見れないのは悔やみきれないけど、
シンちゃん、せめて今後はそっちでシンちゃんがリスペクトする世界のブルースの御大の方々と、朝から晩までセッションしてくださいな。