とうとうコーヒー豆の卸価格が創業当初(19年前)のちょうど倍になってしまいました。
ただこれは19年かけて上がったというよりもここ4,5年で一気に上がった感じであります。
他の様々な食材も一様に値上がりしている昨今ではありますが、今回はコーヒー豆の値段が何故高騰しているのか?ということだけに的を絞ってお話します。
端的に言いますと・・・
① 異常気象・気候変動による生産不振
② 物流・輸送コストの高騰
③ 農業コスト(人件費・資材費)の増加
④ 世界的な需要増
⑤ 為替・マーケットの影響
②と⑤に関しては他の多くの食材、資材に共通していますが、その他の部分はコーヒー豆独自の理由ともいえるかもしれません。
いずれの要因も私のような一個人店オーナーが何を言っても如何ともしがたいというのが現実なのですが、個人的な思いとしましてはとりわけ③に関しては生産者のことを考えるとずっと応援したいし強力したかったという気持ちがあります。
コーヒー豆の生産国は主に途上国が多く、そこで働く生産者は安く使われ、商品も少しでも安く買い叩かれるという歴史がありましたが、④のように多くの国々でかつ多くの人々にコーヒーが飲まれ需要が増すことにより値段が上がりそこで働く農園の人々の賃金も上がっていくという構図そのものは喜ばしいことだと私は思います。
しかしそこ以外はやはりこちらも非常に悲しいし辛い試練の日々が続いています。
ラーメンでは千円の壁というのがあるようにコーヒーには700円の壁があります。
もはやコンビニやファストフード店以外のコーヒーは紙コップのテイクアウトでも500円を超すようになった今日(関係ないですが東京ドームの紙コップビールがとうとう千円になったというニュースをまさに先ほど目にしました)、スペシャルティコーヒー(これは何度も言いたいことですが、一口に「スペシャルティ」と言っても本当に玉石混交あり、当店ではあくまでも「国際審査員がカッピングして80点以上をつけた豆」のことを指しかつそういう豆を使用しています)もやはりこうした壁があるままではやっていけなくなってきました。
今日巷で単なる「値上げ」の他に実に多いなぁと思うのが「ステルス値上げ」というもので、「価格は変わっていないが量(或いは質)が減っている」というアレです。
ファミレスのメニューやコンビニの惣菜等で素人的にもわかるほどあからさまに量が減っていたりします。
当店でもしこれまでの「お1人さまあたり1杯半」という分量ではなく普通にカップ1杯分にしたり生豆のグレードを落としたりするならば値上げの必要はないのかもしれませんが、やはりここは「世界最高グレードのコーヒーをたっぷり飲んでもらう」という従来通りの手法を維持するほうを選びましたのでどうか値上げへのご理解のほどよろしくお願いいたします。
※価格表記は税抜き及び税込みの両方を記載するようにしたのは税抜き本体価格では未だ700円の壁を超えていないということを強調するためであります(笑)。
珈琲文明 店主 赤澤 智
#珈琲文明