一昨日のヤミ市はどうしても見たかった演目があって店閉めて行ってきた。
バンドサウンドの中で一番好きな楽器がドラムで今度生まれて来る時は絶対ドラマーになると息巻いているオレが「この人のタイコ特に好き」っていう1人が中村達也氏。
「鳴り(地鳴りいや自鳴り)」が好き。
例えばヴォーカルにしても「地声」の絶対音量がデカい人とマイクに乗った声が通りやすかったり共鳴させるのが上手かったりする人がいるようにドラマーも「地(自)鳴り」やアタックの強さだけじゃなくマイキングやPAの妙っていうのもあると思う(そしてそれは全然悪いことじゃない)。
初めてブランキー見たのはイカ天、つまりその他のアマチュアバンドと同じ機材で同じPA同じ条件で聞こえてくるから間違いないんだが、ブランキーのドラムは物凄い「鳴ってた」んだよ当時から。
そんな人が六角橋に来てしかもマイキング無し。
最高のヴォーカリストの完全生声ライブを聴いてみたいのと同様、「自鳴りオンリー」のドラムライブを目撃(耳撃?)出来るなんてもう失禁寸前っしょ。
どんな内容のパフォーマンスなのかなぁと思ってて、例えば「わかりやすいドラム講座」的な話から始まり、いろんな解説を交えながらそれでいて最後には凄ワザ披露して終わるみたいな感じなのかなぁと思ってた。違った。
自らがセッティングをして完了すると「みなさんこんばんは中村達也です、え~今日はこれから~」とか一切の言葉もなく、しかもセッティング完了したら普通ならベードラやらスネアやらドンドンタンタンちょっと音出しするじゃん?しなかった。
突然本編突入(笑)。
そこからもうひたすら叩きまくり。
オレは写真も動画も撮ってないよ。
そんな時間一瞬たりとも使いたくなくて目と耳に焼き付けた。
ことフロアタムの鳴りに関してはオレ的に世界最高確定で「狂った朝日」の♪もっともっと~のところで感動したあのフロアタムの鳴りも蘇った。
ベンジーも達也さんも歳は確かオレの二個上だったはずだからもしや今年還暦?!
未だ絶対的体力も要することを全身全霊でやってる。
時を同じく別エリアではギリヤーク尼ケ崎さん(93)が文字通り全身全霊でやってる。
なんかもうこうしちゃいられねぇだろ!な気分になってきて凄ぇな六角橋。
ライブハウスでもない、市井の庶民が見るイベントでありがちな「庶民にわかりやすいように」とアーティスト側が客目線に下りて来て寄り添い親しみをもたせることを旨とするイベントって多いけどオレはいつも「そういうのいいから圧倒的な物凄いのを完全上からでドーンと見せつけてほしい」って思ってたけどまさにそれが今回の中村達也氏のパフォーマンスだった。
こうしちゃいられねぇだろ!
久しぶりに血沸き肉躍った時間だった。
#中村達也