「イケメン過ぎなお客様」 当店15年の歴史の中これまでにいわゆる「神客」と呼べるような人がいました。
その中でも今回は男性の神客について「イケメン過ぎる振る舞いの数々」をご紹介したいと思います(※女性編はそれこそ枚挙にいとまがない数にのぼる為割愛します)。
【イケメン①】退店された女性のお客様が「マスクを忘れたと思う」とのことで戻られ探すもどこにも見つからずにいたところ近くにいた若い男性が「もしよかったらこちらどうぞ」と個包装された新品マスクを進呈するという、私なんかよりずっと店主っぽかった学生さんとおぼしきイケメン。
【イケメン②】カウンターに座ったご年輩の男性が隣に座っていた若い男性に何やら話かけていて、あんまり長くなった場合はストップに入ろうと思っていた時にそのご年輩の方が「ジジイの戯言につき合わせちゃってゴメンね」と言うと隣の彼が「いえ、僕もいつかはジジイになるんで・・・」とここでこうして文面にしても表れないその時のごく自然なトーンと優しさに満ちたスマートな切り返しを含め感動した私は会計の時に彼に「あなたはとてもいい人です!」と小学生以下の感情表現(笑)と共に彼を見送った。
【イケメン③】忘れもしないあの3・11のその日、帰宅出来ないお客様がいて我が家に宿泊してもらうことにしたはいいものの「布団はないんですが・・・」という話を店内で聴いていたお客様が「寝袋でよかったら家にあるんでお貸ししますよ」と言ってくれて、なんといったん家に帰り(その方は徒歩で帰れるとはいえ)寝袋を持って舞い戻って来てくれた。
【イケメン④】目の不自由な奥様を連れてよく来店してくださる旦那様がこの文明通信を朗読しているシーンはよく見かけていたが、ある日拙著「人生に行き詰まった僕は、喫茶店で答えを見つけた」を「読み聞かせたいから」とのことでご購入。本を一冊丸々奥様のために朗読してあげるシーンは想像するだけで胸が熱くなる。
【イケメン⑤】(おそらく土日)店内大混雑&満席中に来店した女性に私が「申し訳ございません、只今満席でございます」と言うとテーブルにいた若いイケメンが「もし良かったらここ(同じテーブルの相席)どうですか」との提案にその女性は謝意を表すと共に着席。
その後そのイケメンはその女性に一切話しかけることもなく黙々と読書しているという姿が男前過ぎてシビれたばかりではなく、ほどなくしてその女性が先に帰ることになり会計時に彼女が「私とあちらの方の分も支払いお願いします」と言って去って行った女性がまた男前過ぎてもう・・・ん?これは実は今ロケか何かしてる?店内どこかに隠しカメラある?周囲を満席でかためている方々はみんなエキストラ?グル?素性も何も知らない男女がこの後街でバッタリ再会する展開?と同時にBGMスタート?曲はRADWIMPS?と、なんだか色んな妄想を勝手にしてしまうほどでした。
今回ご紹介したイケメンの人たちは中身だけじゃなくルックスもまさにイケメンそのものでして、このようなミスターパーフェクトな人物っていうのが現実にいるということが素敵だし、こうした人物が珈琲文明を選んで来てくれたことは光栄余りある限りであります。
今月で創業からちょうど15年経つ当店が誇れることがあるとするならばそれはこのような素敵な人が集い、素敵なシーンが生まれる空間になったということかなと思っています。