キタグチ旅情

北海道苫小牧から小6の夏に転校となり飛行機から下り立った関西空港の灼熱地獄のような暑さをつい思い出した。

一昨日＆昨日と5年ぶりに我がサンクチュアリ、マイスイートホーム西宮に行って来た。

暑いやないか！でもこの暑さが45年前の小学校転校時にフラッシュバックした。

気温だけじゃない、なんたって言葉が違う。クラスの空気感がそもそも違う。

給食の時の漂う匂いもやはり独特やったし、廊下の窓から六甲山脈が見えてそこにひと際様子の違うフォルムの「かぶとやま」があって、オレは廊下から「かぶとやま」を望みながらも体全体を覆う「違和感」というかもう違和感ないものが何一つ無いオール違和感、居心地悪さMAXの日々が続く中、とある日の体育の時間、運動会の練習だった。

「体操の隊形に・・・開け！」という号令を聞いたのも初めてだったが、それはまぁいい。

「体操の隊形に（ここ少し間があく）開け！」のあとに一斉に生徒全員が、

「ヤァ～ッ！」とシャウトしたのだ。

まごうことなきそれまでの人生で最もビックリした瞬間。

予期せぬまさかの全生徒（いやオレ以外全ての）によるシャウト。

「なんやねん！どないしたん！？」とはまだ言えない。

かといって「ホワッツアップ？ホワッツゴーインノン？」いや事の重大性からすると「ホワッツザマターウィズユー？」やけどその時は関西弁以上に英語は知らんし、とにかくだ、

「ヤァ～ッ！」だ。

一糸乱れぬ感じだった。

みんなガッツリ腹から声出とった。

Oh~Yeah~!のイヤ～なのか？

運動会やなしにロックコンサートat野音なのか？

生き辛い・・・非常～に、生き辛いぞここは！ってその時思った。

誇張やなしに「違う星に来た」ような感覚で「この惑星の人々はイヤ～ッ！」って缶コーヒー飲みながら言いたかったもんだ。

そんな「早くこの地を逃れたい」と思っていたにも関わらずだ、3年の時を経て、今度は中三の夏にオレは東京に転校になった。

あんなに「イヤ～ッ！」いや「嫌」だった西宮が「絶対に離れたくない」場所に変わっていた。

関西の魔力？噛めば噛むほどにスルメ。

そして今回、独りプラプラ小学校～武庫川経由～中学校のオレのサンクチュアリコースを歩きながら、ジリジリ暑いし、本当にあの日の「違和感マックス」の心情とか思い出しつつも、その後の青春まっしぐらワクワク胸キュン感覚も全て同時に思い出せる不思議な感覚をここに来ると思い出せる。

まだまだコロナ制約もあり（関西のほうが締め付け厳しい感じやった）大人数での飲み会が出来ひんということもあり、初日はオレが2年の時のクラス限定、翌日は3年のクラス限定で呑んだ。

曲がりなりにも歌うたいであるオレが横隔膜が引き攣るほどに笑ったりするのは本当に久しぶりやった。

関西人ならではのギャグセンスと一括りにはしたくないが、なんというかある1つの笑える話が出てからの被せやツッコミや展開がやっぱ雪崩のように押し寄せ笑いが収まらん状態になるあたりは関西人のなせる技なんやろうか。

泊まるところを予約したり時間が決まってたりするんが億劫やったんで何も決めんで初日はマンガ喫茶に泊まった（鍵付き完全個室っていうラグジュアリーコースな）。

フルフラットシートとはいえ目覚めたらなんと10時間以上寝とったオレは「若いな」って言われた（ドリンクバーもマンガもネットも全くやらんかったんはええけどソフトクリーム食べ放題っていうのをちょっとは堪能したかったとは思う）。

翌日の朝飯からどうしても食いたいカツ丼屋

があったんやが本店が休みで商業施設のフードコートでもそれがあったから食べに行ったけどそっちのはイマイチやったんで完食後その足で駅前のオレが世界一好きな「若菜そば（旧阪急そば）」でキツネうどんを食した話をしたらまた「若いな」って言われた。

最終的には2年3年チームも合流し友人の営むお好み焼き屋で3次会。

からの４次会は男子会。

からの友人宅に泊めてもらい3時間睡眠で今朝新幹線で帰って来てお店も開けた。

まだ昨日の今頃はお好み焼き屋にいたんやなと思うと不思議な気持ちやし未だに西宮の空気感を反芻している。

日本国内に、そう近くもない場所だけど、セイムオールドサンクチュアリプレイス西宮はオレの心の拠り所だ。

初日西宮に「着いたで～」ってLINEグループに書いたら「ようこそ」ではなく「お帰り～」って書かれる喜びがわかるかい？

たった三年しか住んでないけどこれからも一生マイスイートホームKITAGUCHI（※ニシキタって呼ぶやつは地元民にはほぼおらんからな）。ありがとな～！

#写真は自分にしかわからんソウルスポットをブログにはそれなりに時系列であげるけどその他インスタ等には適当です。