四半世紀も前のことだ。塾の講師をしてた頃、口数の少ない男子高校生が珍しく「先生、凄い面白いから読んでみてよ」と貸してくれたのが「ベルセルク」だった。
その世界観に引き込まれ没入した。当時、ちょうど「蝕」までの時で全巻借りた。
丁寧に積み上げてきたものが一夜にして壊滅(ただ一言こう呼べるものだった「絶望」と・・・)する蝕までの一連の流れは本当に本当に見事で結局その後単行本を大人買いした。
蝕以降がなかなか話が進まず、ヤングアニマルでの「作者取材の為休載」も多くて離脱してしまったんだが(ファン失格)、いつの日にか最終話を迎えたあかつきにはマンガ喫茶に一日籠り読破することを心に決め楽しみにしてた。
そう、完全なる我がまま自己都合ではあるがオレにとっては「最も死んでほしくない漫画家」が三浦建太郎さんだった。
しかもこの度気づいたのが年齢がオレとタメだったってこと(もっと年配かと思ってた)。
「使途」って言葉をエバより先に使い(だよね?)、さらにちょっとグロいシーンや人知を超えた圧倒的強者を敵対キャラに立てるところなんかは「鬼滅」にも影響してるし(鬼が消えて無くなる工程のシーンなんかも)、現代の多くの漫画家たちがベルセルクを読んで育ったんだと思う。
フェムト(グリフィス)をはじめとした他のゴッドハンド、ゾッド、骸骨のおっさん、キャスカ、そしてガッツのその後・・・オレが読むのを停めてから25年以上経ってんだからいろんな展開はあったはずで、未完を承知で今度残りを読んでみることにしよう。