近年のスーパースターの訃報の中で、自分自身の音楽的影響力を考えると断トツに強大な人が亡くなった。
当然断トツに悲しみも深いはずなのだが、なんだろうこの感じ。
あまりピンとこない。
折に触れよく言ってることだけど、中島みゆきへのリスペクトの意として、
「既に故人で、日本史の教科書とかにも載ってるような」感じを受けている。
海外に目を向けると、それはオレの場合プリンスだった。
教科書に載るっていうのとはちょっと違うけど。
とにかく既に故人であり、でも実際には生きていて、
同じ時代を今この人と生きてるってことはスゴイことだなぁ~
と大袈裟でもなんでもなく思えるのがオレの場合、音楽界だと中島みゆきとプリンスとポールマッカトニー。
音楽に限らなければ王さん、長島さん、アントニオ猪木。
名前までマークになって、レコード店の人たちを困らせ、
ていうか、店内インデックスはもうどこも単にプリンスの欄に置いてあって、
レコード店員さんたちも「はいはい、プリンスね」ってあしらわれてたくらい意味不明の誰得よ?!な王子様。やだねこういう権力者(笑)。
我がバンド「コブラツイスト&シャウト」がまだ結成したばっかりの頃、
メンバーで話した会話を覚えている。
全員かなり音楽的な好みはバラバラで、
ザックリとファンクとかロックとかはまぁみんな好きではあれど、
もう少し細かく分けるとかなりバラバラに分かれた。
でもそんな時に出た結論としてはプリンスだけがたったひとつかもしれない全員満場一致共通項だった。
オレが考えるプリンスという人は、
世間が言うほどの堅物変人天才というのとはちょっと違う。
まぁやっぱ天才の部類には入ると思うけど、
いわゆるどこまでも芸術家肌ってわけではなく、
いわゆる子供の時に「カッコイイ」と感じたものを
そのままいつまでもカッコイイと思い続けてる、結構俗っぽい人間だったと思う。
彼にとってのヒーローJB、ジミヘン、スライ、を彼自身やっぱりいつまでも継承してるし、
それでいて昇華したかたちでやってくれちゃうもんだからこっちは痺れるしかない。
あんだけたくさんの楽器をこなせるのになんだかんだでやっぱりギターに固執してる感じもやっぱり彼自身がどこまでもジミヘンにリスペクト、
いや、リスペクトとかそういう崇高な感じとは違って、
彼自身が最もカッコイイと思う姿がああいう形で、
それはちょっと芸術とかそういうことでもなく、
型として、フォルムとして、俗っぽいニュアンスがある。
でもそこがオレは好き。大好き。
カッコつけてるプリンスこそが痺れるほどカッコよかった。
JBもジミヘンも揃っちゃったあっちの世界が賑やか過ぎて、
早速ワンコードグルーブ系エンドレスセッションが始まってる頃だろう。