20年後 8月3日 送電線の下で
作詞・作曲 おじゃ丸 編曲 コブラツイスト&シャウト
あと一球だったのに サヨナラ逆転ホームラン打たれ
あまりに劇的な結末と共に 俺らの夏終わった
そのあと歩いて 送電線鉄塔の下 俺はスパイクを
あいつはキャッチャーミットを そこに埋めた 忘れえぬ8月3日
あの時交わした約束 お互いに ここ送電線の下
10年じゃ弱い 20年後 8月3日 集まろう
以降毎年 年賀状は合言葉 「8.3 送電線の下」
10年の節目には同窓会 直接確認も しあった
この10年忘れずにこれたことだし これからの10年は一度も
お互いに確認したりせず この話題に触れてはいけないルール加えた
時は満ちた20年 あいつは 何処で何をしてるのかわからなくなったけど
8月3日の朝 いつもの通勤電車 逆に乗った 俺には行く場所がある
俺もそうだけどやはりあいつにも 今や 妻も子供も
責任のある仕事もある 来れない理由はいくらでもある
懐かしの駅で降りた 俺がまず立ち寄ったのは 佐々木商店
アイスクリームのショーケース めっきり飲まなくなったなぁ 炭酸ジュース
もう随分いい歳だと思う「あの日のおじいさん」が水をまいてる
見えてきた送電線 あんな草むら通るの嫌だな でももっともっと遠い気がしてた
時は満ちた20年 あいつの 姿は何処にも無くて 一応待ってみたけど
何も不思議ではない ただ 俺が今見てる夕日は 人生で一番綺麗かもしれない
埋めた場所の土はもう コンクリートで舗装されて スパイクとミットは下で眠る
8月3日の夜 いつもの通勤電車 逆に乗った 俺には帰る場所がある
時は満ちた20年 あいつの 姿は何処にも無くて 一応待ってみたけど
何も不思議ではない ただ 俺が今見てる夕日は 人生で一番綺麗かもしれない
2010年8月19日 NO204