なんだか今回の裏文明通信があまりにも店のことにカスってもいない(笑)ため、
もう一回改めて書きたくなったんで書く。
現在、うちの「グランクリュ(特級農園)コーヒー」は「コスタリカ・シンリミテス」だ。
グランクリュシリーズで言えば他にも候補はあって、
「コロンビア・エル・ディアマンテ」や同じコスタリカにしても「ラ・エストレジャ」等、
国際審査員の平均点90点以上のロットのみに与えられる「プレジデンシャルアワード」を獲得してる豆のことも頭をよぎった。
でもね、この「コスタリカ・シンリミテス」は、表版のほうでも書いたけど、
「バリスタ日本チャンピオンの鈴木樹バリスタ(丸山珈琲リゾナーレ店長)が去年の世界大会で使用した豆」という、日本チャンピオン、ここ強調しとくけど、我が国からたった一人だけ(しかも女性)コロンビアでの世界大会に進んだのが丸山珈琲スタッフで、
彼女がその大会で選んだ豆が「コスタリカ・シンリミテス」だという、こういったストーリーを噛み締めながら飲んでみるコーヒーはやっぱり特別な気分になれるよね。
出す時にいちいちそこまで説明はしないけど、話の流れでこの話をするとやっぱお客さんも「へぇ~」って言ってくれるし、嬉しそうに飲んでくれるからこれを選んだ。
この話とはまた違って、もうちょい地味な話になるけどね、
例えばオレはラ・フィエスタのパスタも好きだけど、オムライスも好きで、いたってノーマル&シンプルなオムライスなんだけど、マスターの松っさんがこのオムライスに到達するまでに数え切れない玉子を犠牲にしてきた話を聞いたことがあって、やっぱ背景にそういうストーリーがあるとグッとくるもんなのだよ。
文明だとなんだろ、やっぱケーキに関することかな、
チョコとチーズの2種類のケーキは自分で作ってるわけだけど、
横浜に引っ越してきて、キッチンではなく、ガランとした自分の部屋にオーブンを置いて、
他にマジでなんもない畳の部屋にワゴンテーブルだけあって
その上にオーブンをドスンと置いて、他はケーキ用計器のみ炸裂してて
どっかの怪しいアジトかのような雰囲気が充満してて、
来る日も来る日もケーキばっか焼いてたあの日。
あ、これは別に誰に伝えたいわけでなく、
現在チョコ&チーズケーキがお客さんたちに美味しいって言ってもらえるときはもちろん、
コーヒーとのセットでごく普通に注文されるふとした瞬間に、
あのガラ~ンとした畳の部屋を思い出し勝手に特別な思いに駆られることが今でもある。
そう、単なる個人的自己満足である。