しあさっての日曜にうちでライブしてくれるnillaさんと初めて会って話したときに彼は、
「『趣味は音楽です』っていうセリフを言いたくないんですよ」
と言った。
もうね、長い長い間、俺もずっと意地になってこだわってる部分と同じで、
首がカクカク動く人形みたいに何度もうなずいてしまったのを覚えている。
俺も一度も「趣味は音楽です」発言をしたことがない。
超意識的に、していない。プライドとかいうそういう高尚なものとも違うんだが、
単にこだわっていたい部分。
「特技は音楽」、これも同様。
自分にとって、「趣味」と呼ぶにふさわしいのは「散歩」。
「特技」と言っていいかもしれないのは、「タップダンス」。
だいたいこう答えることにしている。
うちのカレーのスパイスの中にごく微量に山椒が入ってる。
いわばこの山椒程度のサジ加減が「趣味」とか「特技」でありたいなと。
そんな「趣味は音楽とは言いたくない」というnillaさんのライブ、
実に楽しみである。開場は18時半ね。
あともう一個、音楽をやってるということを誰かに伝えるとき、
「アーティスト、ミュージシャン、ヴォーカリスト、歌手、ギター弾き」
これら全て、自分にとってはかなり違和感がある。これも昔っから。
だって、芸術の域にいるとは思えないし、歌うまいわけじゃないし、
ギターなんて下手だし・・
じゃあ何が最もしっくりくるか?
やっぱね・・・、
「バンドマン」
これでしょ。ヴォーカリストって思ってないし、思われたくもないんだけど、
「バンドヴォーカリスト」って呼ばれると、ものすごくシックリくる。
腑に落ちる。そしてそう思ってもらえると嬉しい。
ドラムやベースなどの激しい音圧の中での歌歌い。
んじゃソロで弾き語りしてる時とかはどうすりゃいいんだろう・・・
それは・・・
「自分で作った楽曲を歌い伝える役割の人間」
なんだか堅苦しいけど、こんな感じの表現が一番合うかな。
カバーの時は?やっぱり「伝えよう、伝われ~!」って思ってる。
そういう役回りなんだと自覚してる。
「シンガーソングライター」って言ってしまえばそれまでなんだけど、
俺のイメージだとシンガーソングライターって、
もうちょっとアーティスティックで、アクが強く、カリスマ性もあるもんでね。
そういうんじゃないだろ、ってことで。