猫企画さんが移転するらしい。
大袈裟に聞こえるかもしれないが六角橋の文化的損失だと思う。
「福満しげゆき」の漫画本を一冊だけ数百円で買ったことしかなくロクに売上貢献してないオレが言うのもなんだけどさ。
よく六角橋商店街は「昭和のレトロ感」が取り沙汰され、もちろんオレもそういうところは気に入ってる。でも単にレトロ、庶民性、うんぬんのほかに、
「妙なトンガリ」、いや、とんがってもなくユル~くだったりもするが、
「面白いことを思いついて、しかもそれを本当に行動にうつす」
という文化がある(と思う)。
サブカルって言葉は曖昧だしここでは適切じゃない気がする。
「面白いことを思いついて、しかもそれを本当に行動にうつす文化」
これがやっぱこの商店街の肝だとオレは考える。
まぁそれを全体的に実践してるのが商店街の石原さん(ヤミ市やプロレスの仕掛け人)だと思うが、個人店でありながらそれを独自にやってたのが「猫企画さん」だと思う。
実際に個店がこういうことやるっていうのはやっぱり簡単なことじゃなく、
他だと風丸さんのところ(ムーンキャット)くらいかなぁ、、、(ネコつながりはたまたま)。
面白いことを思いつくっていうのも能力のひとつだし、
それをマジで実行するっていう部分も能力。
さらに重要なのは、語弊を恐れず、ていうかオレの中でかなりの褒め言葉なんだけど、
「幼稚な大人」であること。
まさに「幼稚な大人」っていう著書の作者である久住昌之さん自身がそうだと思うし、
音楽仲間の中では他にブルース林さんやラビット松尾さんなんかもそうだ。
「幼稚な大人が面白いこと(またはあまりにもくだらないこととかも含む)を思いつき、
本当にやっちゃう」これにはやっぱりそれなりの技術も伴うなとも思ってみたり・・・。
オレもコブシャウや第四金曜弾き語りとかでは「思いつき」「実行にうつす」ってのは出来てるつもりだけどやっぱあくまでこれは「個」の範疇な気がするんだよなぁ。
こういう能力をムーブメント(って言うとかしこまってるけど要は他を巻き込むパワーね)まで変えていけるくらいの面白いお店が六角橋から消えるのは実に残念だ。