こんなタイトル、喫茶店主自ら言ったら感じ悪過ぎだけど、
オレが言ってるんじゃなくて、これ、本のタイトルです。
「声に出して読みたい日本語」とか書いた斉藤孝さんの著。
世の中のカフェ&喫茶店にとってすっごい追い風の本だと思うんで、
喫茶組合とかでまとめて大量購入とかして売り上げ貢献すれば、
失速気味の喫茶業界全体が少しは盛り上がるんじゃないかと思ったりもするが・・。
オレも早速購入して読んでみた。
本日よりお店に置いておくんで、よかったら読んでってください。
~読んだオレの感想~
ここで言う喫茶店(カフェ)というのはスタバやタリーズ系のことを暗に指しているところが微妙に残念(いや別にいいけど)だけど、
この本の中で個人的に最も感銘を受けた箇所、それは・・・
「水平思考」と「垂直思考」に関すること。
ネットやらゲームやらは、考えが次から次へと横にスライドしていく「水平思考」となり、
思考が深まらない。
一方で、自分の経験を深く深く思い出し、掻き出すような作業、自分の中の深い部分まで掘り下げて到達する「垂直思考」こそが戦略やらイノベートには肝心である・・
という考え。そして著者はありがたいことにこういった「垂直思考」の場にカフェはとてもふさわしいと述べてくれている。
そう言ってもらえるのは大変ありがたいが、まぁカフェじゃなくても電車の中でもどこでもいいんだけど、とにかくね、「垂直思考」はやっぱすっごい重要だと思うし、
これが国民的に「垂直思考」が欠落し、水平思考ばかりが続けばわが国の存亡すら危うい。
なんだか年寄り目線から若者への説教っぽくなってきてるけど、そんなことはなくて、
何よりオレ自身に警鐘を鳴らしたい問題だ。
携帯をいじらずに歩く、電車乗る、もっと物事深く掘り下げて何かを掘り起こす。
それを手繰り寄せて、何かに繋げる・・・。
もちろん、ネットの便利さ有益さ素晴らしさは言うまでもないこと。
でもオレも近年どっかお店に入ったりするとすぐ携帯いじったりしてるもんなぁ。
学生時代、携帯がなかったってこともあるが、喫茶店でたくさん詞を書いたし、
たくさんの思考をめぐらせたもんで、
どうであれその後の自分の大事な部分につながっているのは確かなようだ。
このままだとだんだん自分はパーになっていくかもしれないんで気をつけよう、
と、そんなことをこの本を読んで思った次第です。
以前、ある人が「自分にとって珈琲文明は沈思黙考する場なんです」とおっしゃってくれたお客さんがいて、最高に嬉しかった。
「垂直思考」はクリエイティブだし、崇高だ。
それをする場であると認定されているなんて、こっちも身が引き締まるってもんでっせ。