樋口さんが紅白に出るもんだと思ってて、
結果を知って、俺は大変ふて腐れてたものだが、
最後に凄いオチが待っていた。
レコード大賞優秀作品賞受賞!
すごい!マジで。こっちのほうがスゴイって。
少なくとも俺にはこっちのほうが断然名誉あることだと思うし、
樋口さんもきっとそう思ってるだろう。
例えば珈琲文明がね、
A「あなたが選ぶ人気のカフェ100選」
B「隠れ家穴場の喫茶100選」
C「コーヒー専門店の名店100選」
というのがあるとして、
どれに選ばれると(もちろん今はどれにも選ばれないけど)嬉しいかっつと、
文句なく断然Cなんだよね。
「名店」というこの響き・・ひゃあ!嬉しいですがな。
カップオブエクセレンスしかり、名球界しかり、
同様にね、樋口さんの「手紙」はこれで広く「名曲」として知れ渡る。
樋口了一というアーティストではなく、「手紙」という楽曲が深く浸透する。
これね、新井満さんにとっての「千の風」がそうであるようにね、
本人のプライベートが保たれたうえで、楽曲がどこまでも一人歩きするタイプね。
歌詞の出発点が「詠み人知らず」なところも同じで、
去年の今頃、俺が新井満さんに「『千の風になって』を〔重い歌想い歌〕という趣旨の中、
歌わせていただいて良いでしょうか?」と訊いた時の満さんの応えが・・
「あの歌を歌うことに許諾なんかいらないんだよ」
だった。渋ぃぃ!
そして同じ趣旨で同じお願いを樋口さんにもした時の応え・・
「『手紙』のポストマンは誰がなってもかまわないんだよ」
実に同じ回答だった。
作者自身がまず、出発点となった(詠み人知らず)というワンクッションがあるから、
自分の曲でありながらも客観的になれる。
そしてそれを伝えるということに大変純度の高い使命感のようなものが生まれ、
それをリスナーも受け、伝播、流布していく・・
この流れね。似ている。
そして両方とも後世に伝わる「名曲」となるであろうことも。
いいなぁ・・
こういうのホント、俺も夢だな。
珈琲文明が「名店」って呼ばれることも。
自分の曲が「名曲」と呼ばれることも。
ほんとにね、音楽生活の中でもね、前回の日記でも書いたけど、
作品作りが自分の中で最大のアイデンティティであり、
最も誇れる部分、つうか他の部分は何も誇れない(笑)わけでね。
そう、歌とか上手いなんて思ったことないし、
ギターなんて下手だし。
じゃあうちのバンドはどうだろう・・
まぁうちのバンドの総合体(!?)ってぇの?
うまく言えないんだけど、各メンバーの力量的にはまだまだなんだけど、
全員で集まって固まって出した時の状態に関してなら、
かなり誇れるんで、「名バンド(!?)」入りする日を夢見ていこう。
何はともあれ、先輩、おめでとうございます。
メチャクチャ誇らしいです。